コロナ肩こり
みなさんこんにちは。旭接骨院院長の伊藤です。
コロナ禍において外出制限・リモートワークによる運動不足で、メタボリック症候群の割合が増加傾向にあると同時に、
「巻き肩」による肩こりが増えています。
デスクワークやスマホなどでうつむく姿勢で長時間いると頭は前傾し背中は丸くなり「巻き肩」の原因になります。
頭の重みは約5㎏あります。
30度前傾すると首・肩には約18㎏のストレスが、60度で約28㎏のストレスがかかります。
巻き肩になると肩甲骨周辺のコリを訴えますが原因はそこにはないケースが多くあります。
簡単な巻き肩チェックをしてみましょう。
普段と変わらないように立って両手は身体の横においてください。
その時に掌はどうなっていますか?
この様に掌が身体の方を向いている方・・・巻き肩の可能性があります。
本来ならこの様に正面を向いていてほしいです。
前者のように掌が身体のほうを向いているのは肩周辺の前面の筋肉が硬くなっていることが考えられます。
大胸筋や小胸筋のような前面の筋肉が緊張して硬くなり巻き肩が形成され、背中にある後面の筋肉が伸ばされた状態で硬くなり、こり症状が現れます。
小胸筋は大胸筋の深部にある筋肉で肩甲骨と肋骨に付着して肩甲骨を動かしたり
深呼吸時の吸気時に外肋間筋(吸気時に胸郭を広げます。)と伴に肋骨を持ち上げる働きがあります。
肩を丸めた状態が続くとこれらの筋肉が硬くなり肩を巻き込んでしまいます。
結果、伸ばされた肩甲骨周辺の筋肉にコリが発生するのです。
巻き肩の対策はこの小胸筋の緊張を和らげることです。
小胸筋は大胸筋に覆われているため深部へのアプローチが必要となります。
また、巻き肩と言うと首や肩周辺の問題と考えがちですが実は巻き肩の多くが骨盤に異常があるのです。
普段、椅子に座るときに足を組むクセのある方。
おそらく同じ方の足が上になっていると思います。
これは骨盤の歪みが考えられます。
また、腹筋の低下により骨盤が前傾・後傾することで巻き肩になります。
その他、冷え症、内臓下垂や胃腸症状などが原因することもあります。
「巻き肩」は全身症状と考えられます。
巻き肩のセルフケアとしては肩関節の前面をマッサージや使い捨てカイロで温めることで改善が期待できます。
また、お腹周りの筋肉、特にインナーマッスルといわれる深層筋のトレーニングが効果的です。
トレーニングといってもつらい筋トレは必要ありません。
約5㎝の枕に頭を乗せ仰向けになって手のひらを上に向けて肩を開きます。
そしてゆっくりと腹式呼吸を繰り返します。
これだけでOKです。
腹式呼吸をすることで副交感神経が優位になり自律神経が整います。
リラックスすることで血行がよくなり緊張していた筋肉にも酸素と栄養が供給され
仰向けになっていることで自重によって肩が開いてきます。
これでも改善しない巻き肩には施術をお勧めします。